人間 年齢と時間 2021年5月31日 大人と子供の体感時間 最近、このブログのプロフィール欄で、自分を「40代」と紹介していることに気付いた。ついこの前40代になったような感覚でいたのだが、いつの間にか、もうそろそろ50代に突入しようとする年齢になってしまった。 さりげなくプロフィールを「40代」から「アラフィフ」に変更しつつ、自分の40歳代の人生を振り返...
人間 論考 人生の羅針盤(6) 2021年4月29日 今回のシリーズ全編を通して、人生の軸を組み立てるための思考の枠組みを提示してきた。その試みが、成功したかどうかは読者の判断に任せるほかない。ただ自分としては、文章を書き連ねたことで、自分の頭の中をそれなりに整理することが出来た。そういう意味において、僕自身にとっては意義のある挑戦だったと言える。 シリーズの冒頭において...
人間 論考 人生の羅針盤(5) 2021年3月14日 羅針盤の効用 道具としての羅針盤 今回のシリーズにおいて、四角柱にみたてた羅針盤。その枠組みを理解していたとしても、魔法の如く人生が好転するわけではない。何をもって好転と呼ぶかは人それぞれの考え方があるだろうが、例えば、人間関係が楽になる、世の中で器用に立ち回れるようになる、自分の収入が増える、といった効用を期待してい...
人間 論考 人生の羅針盤(4) 2021年2月14日 中庸について 羅針盤に模した四角柱を眺めていると、「中庸(ちゅうよう)」という概念が頭をよぎることがある。「中庸」とは、一般的には儒教における徳の概念として知られている。「中庸」は、偏ることのない「中」をもって道をなすという意味である。 つまり、極端に多すぎたり、少なすぎたりというような偏りがなく、過不足がなく調和がと...
人間 論考 人生の羅針盤(3) 2021年2月7日 羅針盤と真理の追究 このシリーズで定義している「羅針盤」とは何か、今一度確認しておきたい。それは、人生を生きる上で指針となる考え方、のことを指す。前回の記事では、炎(生命)の中にある軸(羅針盤)を図示して、大まかな全体像をイメージしてもらった。その思考の全体像を、四角柱にみたててみたが、今回は四角柱の細部について説明を...
人間 論考 人生の羅針盤(2) 2021年1月31日 生命の炎 以前の記事で、炎を生命のエネルギーとみたてて論じたことがある。 その際、人生とは、エネルギー源を燃やし尽くす過程だと述べた。いかに自分らしく命の炎を燃やすか、というのがその記事のテーマだった。 炎が人のエネルギー源という定義は、そのまま踏襲したいが、今回は、まず炎の形に注目してみたい。ある人の生命が、【図1】...
人間 論考 人生の羅針盤(1) 2021年1月20日 思想家 西部邁 僕が、西部邁(にしべすすむ)という評論家の文章に初めて触れたのは、二十歳の頃だったと思う。書店で何気なく手にとったムック本は、世の中の常識を疑え、というテーマで、様々な執筆者が、政治や経済にまつわる持論を展開していた。 大学生だった僕は、何か政治的思想に傾倒していたわけではない。むしろ政治談議には、ほと...
人間 新型コロナウイルスと死生観(後編) 2020年12月20日 とある哲学者との対話 フランス在住の作家、辻仁成が自身のブログでこんな記事を書いている。 →滞仏日記「哲学者が語った、コロナとの驚くべき向き合い方」 辻と南アフリカ人の哲学者アドリアン、2人が新型コロナウイルスついて対話した内容を、記したものだ。4月11日の記事なので、まさにフランスではロックダウン最中の会話ということ...
人間 プライドと老後の人生 2019年10月21日 プライドと老後の人生 プライドとは ある人を評してプライドが高いと言うと、どういう印象を持つだろうか?大抵は気位が高く、とっつきにくいようなイメージを持つ人が多いのではないか。もちろん、それは一つの側面として正しい認識だと思うが、プライドの持つ言葉の意味合いが、いまいち曖昧に使われている気もするのである。 プライドとは...
人間 作品 サピエンス全史・所感(認知革命編) 2019年9月8日 サピエンス全史における認知革命 サピエンス全史。読みたいと思っていて、ずっと手を出せずにいた本である。人類の誕生まで遡って、何故人類はこれほどまでに繁栄したのか、原始時代から現代にわたって歴史を追いながら、壮大なスケールで解き明かすというのが本書のテーマである。いかにも僕好みのテーマだったので、ゆっくりと腰を落ち着かせ...