人間 新型コロナウイルスと死生観(後編) 2020年12月20日 とある哲学者との対話 フランス在住の作家、辻仁成が自身のブログでこんな記事を書いている。 →滞仏日記「哲学者が語った、コロナとの驚くべき向き合い方」 辻と南アフリカ人の哲学者アドリアン、2人が新型コロナウイルスついて対話した内容を、記したものだ。4月11日の記事なので、まさにフランスではロックダウン最中の会話ということ...
文化 作品 蒼天航路を語る(文学の誕生・後編) 2020年3月5日 宴の舞台・開幕 三人の文才 陳林(陳林)、孔融(こうゆう)、曹植(そうしょく)。 この三人に共通しているのは、文才があるという点である。だが置かれている立場であったり、言葉に対する考え方などは全くと言っていいほど違っていた。 現代の文芸の世界でいうと、陳林は異端の作家、孔融は文壇の重鎮、曹植は無名の学生、といったところ...
文化 作品 蒼天航路を語る(文学の誕生・前編) 2020年3月1日 蒼天航路について 根強い人気作品 以前、このブログで蒼天航路について取り上げたことがある。蒼天航路の連載が終了してから、それなりの年数が経つが(2005年に終了)、今だに根強い人気を誇っているのがわかる。 というのも検索流入でこの記事を読んでくれる人がとても多いのだ。多いというかむしろPV(ページビュー)累計数では、か...
文化 作品 BABYMETAL アイドルとメタル論(3) 2019年11月9日 BABYMETALの戦略 BABYMETALは、もともとはさくら学園というアイドルグループのサイドプロジェクトとして発足した。当初は、アイドルソングを手がける作曲家がメタル風の楽曲を提供し、通常のアイドルと同じくカラオケによるパフォーマンスが披露されていた。その当時は歴然としたアイドルであり、メタルファンとの接点は基本...
文化 作品 BABYMETAL アイドルとメタル論(2) 2019年11月4日 ヘヴィメタルの成り立ち アウトサイダーとしての音楽 ヘヴィメタルは、1960年代終わりから70年代初頭にかけてのイギリスにその起源を持つと言われている。その定義は明確ではないが、歪んだギターや叫ぶようなボーカル等、大音量で表現される一種のロックのスタイルである。 レッド・ツェッペリンやディープパープル等のバンドが、それ...
文化 pickup作品 BABYMETAL アイドルとメタル論(1) 2019年10月31日 BABYMETALの魅力 ビルボードチャートにおける快進撃 10月11日に世界同時発売した、BABYMETALの3rdアルバム「METAL GARAXY」が米ビルボードでアルバム総合チャートで13位にランクインした。日本人アーティストとしては、1969年に坂本九が記録した14位を56年ぶりに塗り替えたとのことだ。 ビル...
人間 4文字英語の使い方 2019年4月26日 内田裕也が亡くなり、その葬儀で喪主の娘が述べた挨拶がとても印象的だった。僕は内田裕也のことはよく知らないが、破天荒な人だったであろうと想像する。家族と故人との関係性は、とても第三者には理解が及ばないし、家族の胸中は複雑であろうと推察する。そんな胸中を、文学的な表現でいい意味で淡々と表していたと思う。 そして挨拶の最後は...
文化 人の力量に任せる(日本の特色) 2019年3月13日 柄杓とじょうろ 道路に打ち水をする時、じょうろではなく柄杓を使うことが多いと思うが、あれってかなりテクニックが必要ではないだろうか。あまりビシャビシャにしてしまうと、水が蒸発しにくくなるので広く薄く撒くことがコツだ。じょうろで打ち水をしようとすると、その微妙な加減がいまいち取りにくい。 その反面、じょうろは繊細な作業に...