介護 新型コロナウイルスと死生観(前編) 2020年12月12日 年代別重症化率と死亡率 厚労省発表データ 厚生労働省は、11月27日に新型コロナウイルス感染症に関する現在の状況とこれまでに得られた科学的知見について、10の知識としてとりまとめ、ホームページで公表している。 →新型コロナウイルス感染症の“いま”についての10の知識 その中で、重症化する割合と死亡する割合を、年代別に次...
健康 新型コロナウイルスと情報リテラシー(5) 2020年11月29日 情報を積み重ねる データを引用する 今年に入ってからの新型コロナを巡る騒動は、インフォデミックの様相を呈していると指摘した(新型コロナウイルスと情報リテラシー(1))。今回のシリーズにおいて僕自身、一方的な意見に引きずられないように、なるべく客観的な情報源をもとに事態を検証してきたつもりである。 まずは、できるだけ加工...
健康 新型コロナウイルスと情報リテラシー(4) 2020年11月21日 新型コロナウイルスとは 前回の記事で、新型コロナウイルスの感染の経緯には、何らかの免疫の作用が影響を及ぼしている可能性が高いと述べた。今回は、免疫について深堀りしていきたいが、その前に、まずそもそも新型コロナウイルスとは何なのか確認をしておきたい。 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、中国武漢市付近で2019...
健康 新型コロナウイルスと情報リテラシー(3) 2020年11月12日 欧米の感染状況 最近(10月下旬以降)になって、ヨーロッパの感染状況が注目を集めている。フランスでは10月30日から全国一律の外出制限が始まり、スペインでは10月25日から、ほぼ全土に非常事態が宣言され夜間の外出が禁止されたほか、ヨーロッパ各国では今年春に続いて再び厳しい規制が広がっている。 思い起こせば、今年春に欧米...
健康 新型コロナウイルスと情報リテラシー(2) 2020年10月31日 感染者数と死亡者数 新型コロナウイルスをめぐる報道で一番目立つ数値は何かと言われれば、それは「感染者数」である。今はセンセーショナルな報道がひと段落しているが、思い返せば感染者の増減に世の中が過敏に反応してきたように思う。 感染者というのは、言葉として非常に分かりやすい。ウイルスは感染するものだから、指標となる「感染」...
映画 作品 新型コロナウイルスと情報リテラシー(1) 2020年9月30日 映画コンテイジョン 新型コロナウイルスとコンテイジョン 「コンテイジョン」という映画が2011年に公開されている。この映画では、新種のウイルスが全世界に広がり、パンデミックを引き起こすというストーリーが描かれている。ウイルスの発生源がコウモリ由来だったり、香港から全世界に広がったりと、今現実に起きている新型コロナウイル...
映画 作品 グット・ウィル・ハンティングを語る 2020年8月29日 映画 グット・ウィル・ハンティング/旅立ち 少し古い映画だが「グット・ウィル・ハンティング/旅立ち」(1997年公開)という作品がある。 主演は、マット・デイモン。いまやハリウッドを代表する俳優であるが、この映画の撮影当時はまだ20代の無名の役者だった。 デイモンは、この映画の出演を契機に、一気にスターダムへの階段を駆...
介護 本当に国にお金はないのか?(5) 2020年8月22日 社会保障制度の財源に対する考察 今回のシリーズで論じた国の財源について、社会保障制度、特に介護業界が置かれている状況を通して、復習の意味もこめて、シリーズの最後に、まとめておきたい。そもそも僕の疑問の原点は、社会保障の財源不足から発しているので、それに対する考えをある程度形にしておきたいのだ。 少子高齢化と制度の硬直化...
介護 本当に国にお金はないのか?(4) 2020年7月27日 介護の現場からみる財政問題 これまで3回にわたり、国の財源と経済の状態をMMT(現代貨幣理論)に基づいて論じてみた。 経済については自分自身の理解が足りないこともあって、分かりにくい記述になっているかもしれないが、国の財源について一つの視点の概略は示せたのではないか、と思う。 介護の専門家である自分がなぜ国の財源やMM...
社会 本当に国にお金はないのか?(3) 2020年7月15日 レンズとしてのMMT 前回の記事ではMMTの概略を説明した。財政赤字を容認する、この理論に対して違和感を覚える人がいるかもしれない。しかし、これまで見てきたようにMMTの理論的な土台は「意見」ではなく、「事実」を元に構築されている。 MMTは、偏った思想ではなく、現実の経済をみるレンズに似ている(実際、そのように例える...